研究課題/領域番号 |
20K08077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
市川 泰崇 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (80725127)
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研究分担者 |
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
永田 幹紀 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40402028)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肝機能 / 肝線維化 / 99mTc-GSA肝受容体SPECT / Dual-energy CT / 細胞外容積分画 / 細胞内容積分画 / 肝切除術 |
研究成果の概要 |
Dual-energy CTによる肝ダイナミック造影CTの平衡相からヨード密度画像を生成し、ヘマトクリット及び血液の造影効果で補正した全肝の3次元的なECVマップを生成した。またECVマップから血液成分を示す高いヨード密度値の領域を、閾値を用いて除去する方法を考案した。測定された肝ECVは、高度肝線維化(F4)を高い精度で除外するのに有用であることが示された(陰性的中率91%)。さらにTc-99m GSA肝受容体SPECT定量評価は、重度肝線維化の判定に有用で、FIB-4等の他の肝機能指標と組み合わせることで、高い精度で肝線維化重症度の判定が可能であることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
画像診断
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではCTによる肝ECVマップの生成方法を開発した。またECVマップから肝内血管成分を取り除く手法を考案し、肝全体や肝区域のECV計測が容易となった。肝ECVはルーチンのダイナミック造影CTから計測できることから、日常臨床での非侵襲的診断指標として期待される。本研究により、コンピュータ上で仮想的に肝切除線を設定し、肝切除後の残存肝の細胞外容積や細胞内容積ならびに99mTc-GSAによる残肝機能をインターラクティブに評価するための基盤ができた。これらの新たな定量指標は、術後肝機能障害や術後合併症の予測する上で有用性が高い可能性があり、今後の臨床研究を行う上で重要な知見が得られたと考える。
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