研究実績の概要 |
各種塞栓物質による塞栓後早期の病理変化を解明する目的で,ブタの両頸動脈に作製された7箇所の動脈瘤に,各種塞栓物質やその組み合わせによる塞栓した7日後に病理組織の検討をした.病理組織検討は外部委託し所見の強弱を5段階評価とし平均化した. 瘤頸部血流斜断能力は,コイル+5%-EOI(3点),コイル+GS(3点)>コイル単独(2点)>Impeed(1点),AVP(1点)>コントロール(0点)だった.塞栓子部分の炎症は,Impeed(5点)>AVP(4点)>コイル+GS(2点), コイル+エタノール(2点)>コイル+5%-EOI(1.5点)> コイル単独(1点)だった.内腔の炎症惹起は,Impeed(4点)>コイル+GS(3点)>コイル単独(2.5点)>AVP(2点)/コイル+エタノール(2点)>コイル+5%-EOI(1.5点)>コントロール(0.5点)だった. この研究結果から,生物学的反応が弱いであろう塞栓早期の足場としてImpeedが物理的のみならず生物学的効果に寄与することが示唆された.また,コイルと5%-EOIの組み合わせ効果により,瘤頚部でのフィブリン膜形成能(内膜形成)を高める可能性が示唆された.GS:qelatin sponge, Impeed:ポリウレタン製形状記憶ポリマー (Coilは除去), AVP:AMPLATZER Vascular Plug (AVP1), 5%-EOI:Ethanolamine oleate with iopamidol.
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