研究課題/領域番号 |
20K08086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
廣川 直樹 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30404718)
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研究分担者 |
奥田 洋輝 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (40753140)
斉藤 正人 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70551109)
大谷 緋美 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10808158)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 内蔵動脈瘤 / コイル塞栓 / 組織反応 / コイル強度 / 動物実験 / 急性期 |
研究成果の概要 |
少数コイルでの内蔵動脈瘤塞栓が有効か,臨床的,物理的,生物学的に解析した研究.内臓動脈瘤31例での戦略的塞栓術では全例無再発で,コイル充填率(VER)は極めて低い11.1-16.7%だった. 再発防止にVER以外の関与が示唆された.戦略的塞栓が戦略外より単位体積コイル経費が有意に低下し,とりわけ1㎝3以上の動脈瘤で顕著だった.コイルの太い素線径,小さい一次径では瘤壁に均一に展開し反発力が高く安定性と形状保持に寄与した.生体反応が弱いコイル塞栓後早期において,ポリウレタン製形状記憶ポリマー が物理的,生物学的にコイル塞栓より有効だった.一方,瘤頚部フィブリン膜形成はコイル単独が最も強かった.
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自由記述の分野 |
Interventional Radiology
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高いコイル充填率に着目されている塞栓法を,充填率だけに頼らないという新しい視点から,科学的根拠に基づいた内臓動脈瘤塞栓術の基準点の形成,将来的な医療コストの低減を目指すものである.低コイル充填率塞栓において,コイル特性,形状,強度の物理的特性を軸に,瘤内の早期生体反応が加味され血流遮断が起こるという,今まで顧みられることがなかった視点で研究した.塞栓後急性期の血流に負けないコイル強度と形状,塞栓方法、コイルを補強する塞栓後早期生体反応のそれぞれの一端が解明された.経費削減のみならず,塞栓エンドポイントの明確化,手技時間の短縮,被曝量の低減,塞栓後観察間隔の短縮が期待される.
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