研究課題/領域番号 |
20K08089
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
ケレベール オレリアン 順天堂大学, 医学部, 特任助教 (70623594)
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研究分担者 |
桝 正幸 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20243032)
桝 和子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50344883)
鎌形 康司 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60568153)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | endosulfatase / heparan sulfate / corpus callosum / MRI / axon guidance |
研究実績の概要 |
まず、拡散テンソルを含む次世代拡散MRI解析および透明化脳の共焦点画像の3次元構築により、神経回路形成異常のマッピングを行った。本研 究は、近年提案された革新的な脳の透明化技術と最先端MRI技術を組み合わせることで、軸索ガイダンスにおけるsulfataseの機能解明に加え、 微細な構造異常を伴う精神神経疾患の新たなサロゲートマーカーの探索に寄与する。今年度はSulf1/2 DKOにおける軸索障害の巨視的、顕微鏡 的可視化を行う。Sulf1/2 DKOにおける軸索障害を完全に検出することに焦点を当てた。これを行うために、まずはマクロスケールの軸索障害 評価を目的に、野生型対照及びSulf1/2 DKOマウス脳の拡散MRI解析により神経線維路の可視化と定量を行った。拡散MRI定量マップ(FA、MD等)及び全脳トラクトグラフィを作成し、野生型とSulf1/2 DKOマウスの神経線維束走行を定量的・視覚的に評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
A manuscript is in preparation.
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今後の研究の推進方策 |
まずは予備的検討で異常が確認される皮質脊髄路、脳梁、補足運動野皮質に焦点を絞った解析を行うが、同時に神経線維束走行異常を全脳で探索し、軸索誘導欠損が疑われる領域を検索する。拡散MRI解析後、CUBICとSCALEプロトコルを組み合わせ、脳組織を透明化する。これにより、共焦点顕微鏡による深部脳構造の解析を高分解度で行うことが可能になる。次に、IMARISソフトウェアを使用して顕微鏡データを3次元再構成する。すなわち、拡散MRI解析により同定された神経線維束走行が異常な領域を、共焦点顕微鏡を用いて組織学的に検証することにより、マウス全脳に及ぶ軸索形成不全を巨視的および顕微鏡的に解析することが可能となる。
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次年度使用額が生じた理由 |
Covid 19のため、研究活動が制限され、また、試薬の一部が納品不可となり、一部の実験が翌年に持ち越された。
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