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2022 年度 研究成果報告書

拡散係数と糖代謝・腫瘍血流量を組み合わせた肺癌定位照射における予後予測法の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08098
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関弘前大学

研究代表者

青木 昌彦  弘前大学, 医学研究科, 教授 (70292141)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード肺癌 / 体幹部定位放射線治療 / dual-energy CT / FDG-PET / DWIBS / 低酸素 / 嫌気性解糖 / 拡散係数
研究成果の概要

体幹部定位放射線治療の治療前評価としてdual-energy CTおよびFDG-PETの両方を行った肺癌症例について、低酸素の指標であるヨード密度と悪性度の指標であるSUVmax、細胞密度の指標である水密度とその拡散係数に着目し、予後指標としての有用性を明らかにすることを目的に研究を行った。肺癌299例の解析の結果、ヨード密度とSUVmaxに弱い負の相関、水密度とSUVmaxに中等度の正の相関を認めた。ヨード密度低値は有意な予後不良因子であり、かつSUVmax高値の患者群は全生存率と局所制御率が有意に不良であった。本研究の結果、嫌気性解糖が肺癌定位放射線治療後の再発高リスク群と同定された。

自由記述の分野

放射線科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

悪性腫瘍のおよそ8割は好気性環境下においても嫌気性解糖を行っていることが知られており、その様な腫瘍は 腫瘍内の酸素分圧に関係なくブドウ糖代謝が亢進している。ブドウ糖代謝は血流低下や栄養不足等の劣悪な環境にあるがんにとってエネルギーを得るための重要な反応であり、がんの増殖にも重要な役割を果たしている。中でも低酸素下で嫌気性解糖を行っている腫瘍はとりわけ放射線抵抗性かつ悪性度が高いと考えられる。多数例による本研究の結果、dual energy CTとFDG-PETを行うことにより、その様な腫瘍を事前に絞り込むことができ、それらに対する線量増加や分割法の工夫により治療成績の更なる向上が期待できる。

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公開日: 2024-01-30  

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