研究成果の概要 |
本研究はでは様々な培養細胞を用いて、エックス線と温熱の単独・併用時によるタンパク質の挙動についてプロテオーム解析により分析した。その結果、温熱処理特異的にMAP3KメンバーであるMEKK2、RAF1、TAK, ASK1, MLK-3の発現量が低下した。これらのMAP3K発現低下はプロテアーゼ阻害剤によって抑制された。一方、エックス線照射ではこれらのMAP3Kメンバーはむしろ活性化を示した。MAP3Kの発現をsiRNAにより抑制したところ、細胞増殖やコロニー形成能が顕著に抑制された。以上の結果より、温熱はエックス線によるMAP3K活性化を阻害し、放射線増感をもたらす可能性が示唆された。
|