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2020 年度 実施状況報告書

Hadamard-encoded ASLによる定量的脳血流評価法に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K08103
研究機関福井大学

研究代表者

磯崎 誠  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (60464054)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード脳血流量 / Arterial Spin Labeling
研究実績の概要

MRIを用いた脳潅流画像であるASLの有用性を検証するための本研究は、これまで13名のモヤモヤ病患者から同意を取得し、本研究のプロトコールに基づいた撮像を行い、データ収集ができている。また予定よりやや多くのデータが収集できたため、データの統計解析も始めている。PET-MRIを用いることで同時にPETとASLの脳血流量データを得ることができる。得られた脳血流量データに関して血管支配領域(前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈)ごとに関心領域を取り、PETとASLデータの相関解析を行っている。やはり、当初の予想通り本研究で用いたASLの新しい撮像方法は従来の方法と比較して患者個々のデータにおけるばらつきが少ない傾向があった。今後さらに詳細な解析を行っていく予定である。また、ここまでの研究成果については日本脳神経外科学会学術総会および日本脳循環代謝学会学術総会にて発表した。
同時にラットを用いた研究に関してもその環境整備は完了しており、実際に5匹のラットに対して一側の中大脳動脈閉塞モデルを作成した。ハロセン吸入麻酔のもと、外科的に頸動脈を露出して、外頸動脈を切断し、ここから内頸動脈内に先端をシリコンコーティングした4-0ナイロン糸を挿入、内頸動脈先端部を閉塞した。手技は問題なく遂行できたが、後日確認すると実際に成功したのは1例のみであった。他の4匹は麻酔の影響または血管閉塞による脳浮腫の影響で数日で死亡した。そのため、安定したモデルの作成およびMRI撮像するためにはもう少し時間を要すると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

器材トラブルもなく対象患者のリクルートは予定通り進んでおり、すでに一部データ解析も開始した。ラットを用いた基礎研究としては現在、中大脳動脈閉塞モデルの作成を行っているところである。

今後の研究の推進方策

現在ほぼ予定通り研究は遂行できているため、今後も当初のプロトコール通りに実施する。ラットの安定したモデル作成が今後の課題であり、その対応策として吸入麻酔をハロセンからイソフルランに変更し、顕微鏡下に短時間で作成できるように改善する。

次年度使用額が生じた理由

学会発表のための旅費がオンライン開催になったことなどにより、当初の使用計画とは若干ことが理由である。次年度の消耗品購入にあてる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] モヤモヤ病の脳血流評価におけるアダマールASLの有用性に関する検討2020

    • 著者名/発表者名
      磯崎誠、東野芳史、岡沢秀彦、木村浩彦、菊田健一郎
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会学術総会
  • [学会発表] モヤモヤ病の脳血流評価におけるアダマールASLの有用性に関する検討2020

    • 著者名/発表者名
      磯崎誠、東野芳史、岡沢秀彦、木村浩彦、菊田健一郎
    • 学会等名
      日本脳循環代謝学会学術総会

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公開日: 2021-12-27  

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