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2021 年度 実施状況報告書

Hadamard-encoded ASLによる定量的脳血流評価法に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K08103
研究機関福井大学

研究代表者

磯崎 誠  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (60464054)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード脳血流量 / Arterial Spin Labeling / MR Imaging
研究実績の概要

MRIを用いた 潅流画像であるASLの有用性を検証するための本研究は、これまで15名のモヤモヤ病患者から同意を取得し、本研究のプロトコールに基づいた撮像を行い、データ収集ができている。本年度はデータ解析を中心に行い、昨年度よりも完成された成果を得ることができたこれについては後述の学会で発表している。PET-MRIを用いることでPETとASLの脳血流量データを同時に得ることができる。得られた脳血流量データに関して血管支配領域(前大 動脈、中大 動脈、後大 動脈)ごとに関心領域を取り、PETとASLデータの相関解析を行っている。やはり、当初の予想通り本研究で用いたASLの新しい撮像方法は従来の方法と比較して患者個々のデータにおけるばらつきが少ない傾向があった。次年度は本研究最後の年となるため、さらに詳細な解析を行っていく予定である。また、ここまでの研究成果については日本脳神経外科学会学術総会および日本脳循環代謝学会学術総会にて発表した。
同時にラットを用いた研究に関してもその環境整備は完了しており、実際に15匹のラットに して一側の中大 動脈閉塞モデルを作成した。イソフルラン吸入麻酔のもと、外科的に頸動脈を露出して、総頚動脈を切開し、ここから内頸動脈に先端をシリコンコーティングした4-0ナイロン糸を挿入、内頸動脈先端部を閉塞した。手技は問題なく遂行でき、本年度は実際に8例で成功している。他の7匹は麻酔の影響または血管閉塞による脳浮腫の影響で1~3日で死亡した。動物用MRI、PETでの撮影までは至っていないが、安定したモデルの作成は行えるようになってきている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

器材トラブルもなく対象患者のリクルートはほぼ終了している。データ解析も順調に進んでおり、いくつかの学術集会で発表をおこなった。ラットを用いた基礎研究としては現在、中大 動脈閉塞モデルの安定した作成が行えてきている。

今後の研究の推進方策

臨床データの収集は終了しており、次年度はデータ整理および各種学術集会にて成果発表を計画している。また、広く世界に発信するため英文学術雑誌に投稿を予定している。ラットを用いた基礎研究に関しては安定した動物モデルの作成ができつつあるため、これらのPETまたはMRI撮像を計画している。

次年度使用額が生じた理由

当該年度はPETの検査件数が予定より3例ほど少なかったため核種の購入費用が予定より少額となった。そのため次年度使用額が生じた。また一方で基礎実験に使用する消耗品(攝子、ハサミ、10-0ナイロン糸)の購入費用が予定より多くなっており、次年度はこれら基礎実験に使用する消耗品の購入費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] モヤモヤ病におけるアダマールASL法による脳血流評価の有用性に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      磯崎誠、東野芳史、岡沢秀彦、木村浩彦、菊田健一郎
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会学術総会
  • [学会発表] モヤモヤ病におけるアダマールASL法による脳血流評価の有用性に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      磯崎誠、東野芳史、岡沢秀彦、木村浩彦、菊田健一郎
    • 学会等名
      日本脳循環代謝学会学術総会

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公開日: 2022-12-28  

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