研究課題
当該年度では、進行非小細胞肺癌におけるPD-1阻害剤による免疫治療の治療効果を評価するため低酸素イメージングであるFMISO-PETで治療前後のモニタリングを行い免疫治療における低酸素の意義について評価する研究である。当院の倫理審査委員会で承認後、現在まで15例が登録された。試験概要は免疫治療前と治療開始2か月後にFMISO-PETを施行し治療モニタリングの有効性を評価する内容である。さらに、治療前後で血液を採取して、TNFα、脂肪酸、生化学検査を行い、さらに、治療前腫瘍検 体を用いて、HIF-1α、PD-L1,CD4, CD8, Foxp3、VEGF、GLUT1を評価して病理学的に免疫微小環境と低酸素因子の関係を調べ、PETイメージングとの相関をみるトランスレーショナル研究も併せて行う。登録された免疫治療の内容は5例がPD-L1発現が50%以上であり、ペムブロリズマブ単剤治療、残り10例はPD-L1は発現が50%未満でありイピリムマブとニボルマブの併用療法が施行された。当院での免疫治療施行では十分登録終了可能な症例を経験したが、ウクライナとロシアの戦争のため、FMISOの各種が海外から半年以上搬入されず、試験登録が滞った。世界中が注目の社会問題であり、解決のすべはなかったが、現在、各種搬入が可能となり、目標の20例登録を完了して、血液及び組織での付随研究を科研費終了にても継続して行っていく。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件)
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