本研究の目的は、CTによる肺がん検診を行った逐年検診受診者を対象として、CT画像で評価可能な生活習慣病関連画像データ、血液検査や呼吸機能検査のデータを用いて、種々の骨折関連因子と実際に生じた骨折との関連性を明らかにすることである。CTデータから骨密度、COPDと関連する肺野定量データ、内臓脂肪量、筋肉の面積や吸収値などを計測し、年齢、BMI、喫煙指数、HbA1c、呼吸機能検査の1秒率などの総合健診で得られたデータを加え、骨折との関連性を評価した。その結果、年齢と骨および肺野のCT定量的データを組み合わせることで、精度の高い骨折リスク評価法を確立できる可能性が示唆された。
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