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2021 年度 実施状況報告書

先天性GNAS関連疾患の臨床像と疾患発生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K08178
研究機関地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院(臨床研究室)

研究代表者

佐野 伸一朗  地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院(臨床研究室), 臨床研究室, 医長 (60535574)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード偽性副甲状腺機能低下症
研究実績の概要

①本邦PHPの出生時からのデータはまだ予定症例数に及ばないが、入手済データより解析を開始している。現在GNAS遺伝子異常に伴うPHP28名(欠失含む)、メチル化異常に伴うPHP31名(GNAS broad methylation defects 21名, STX16微小欠失10名)のデータ整理が終了している。
GNAS関連疾患としてPPHP1例、Acrodysostosis 2症例の臨床像の把握(新生児期から乳児期までの成長の記録を含む)と遺伝子解析が終了している。2症例とも顔面低形成によると考えられる呼吸障害の病歴(喉頭軟化症との診断)があることが明らかになった。
PHP-Iaと臨床診断された1例に、スプライスバリアントによると考えられる症例を同定した。患者セルラインを用いて分子遺伝学解析により、異常なスプライスバリアントが生じることを証明する実験に着手している。
②A/B-DMR単独低メチル化異常を伴う家系解析においては、これまで行ってきたaCGHデータの再解析、GNAS-A/B, NESP55などの発現解析、全ゲノムシークスなどを行い、トランスポゾン挿入によると考えられる仮説を立て、論文投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

③GWAS解析は、改正対象症例の選択ができておらずまだ行えていない。

今後の研究の推進方策

PHP-Iaと診断された著しい骨症状を持つ症例の解析により既報にないスプライスバリアントを同定することができた。今後は、本症例のセルラインを用いて異常なトランスクリプトが生じていることを確認する予定である。
PHP-Ib症例の集積が進んでおり、臨床像とGNAS-DMRメチル化状態の再評価を行うよていである。これにより本邦として最大数の症例によるEpigenotype-Phenotype correlationを明らかにすることができると考えている。
PHP-Ib症例に対しSNPアレイによるGNAS周辺領域および、他の染色体領域に構造異常が無いかあるいは、特異なSNPが存在しないか探索していく。

次年度使用額が生じた理由

2022年度当初に科研費による支払いを予定していたため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Role of Imprinting Disorders in Short Children Born SGA and Silver-Russell Syndrome Spectrum2021

    • 著者名/発表者名
      Fuke Tomoko、Nakamura Akie、Inoue Takanobu、Kawashima Sayaka、Hara Kaori Isono、Matsubara Keiko、Sano Shinichiro、Yamazawa Kazuki、Fukami Maki、Ogata Tsutomu、Kagami Masayo
    • 雑誌名

      The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism

      巻: 106 ページ: 802~813

    • DOI

      10.1210/clinem/dgaa856

    • 査読あり
  • [学会発表] 副甲状腺ホルモン抵抗性を伴うPDE4D 変異によるAcrodysostosisの2例2021

    • 著者名/発表者名
      佐野伸一朗
    • 学会等名
      第54回日本小児内分泌学会

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公開日: 2022-12-28  

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