iPS細胞を応用し発展させた細胞に単球系の細胞株であるiPS-ML細胞と、マクロファージ様の細胞であるiPS-MP細胞がある。これらの細胞は遺伝子変異が原因で発症する患者から作製することができ、細胞レベルでの病態再現に役立つ。今回、これらの細胞をMIRAGE症候群の研究に適用し新たな知見を得た。MIRAGE症候群の患者は症状の重い小児であるため、患者から研究のために十分な量の血液を採取することは非常に困難である。また、治療の影響を受けている患者の血液細胞を用いた研究とは違い、治療の影響や患者の体内環境の影響を除外できるiPS-ML細胞およびiPS-MP細胞の研究への応用は非常に有用であった。
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