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2022 年度 実施状況報告書

新生児壊死性腸炎に対するテトラヒドロビオプテリンの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 20K08216
研究機関順天堂大学

研究代表者

瀬尾 尚吾  順天堂大学, 医学部, 准教授 (40772918)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード壊死性腸炎 / 腸管神経叢 / 腸管免疫 / ヒルシュスプルング病関連性腸炎
研究実績の概要

昨年に引き続き、壊死性腸炎の原因の一つとされる腸管の免疫の障害を解明するために、当科の他研究(ヒルシュスプルング病関連性腸炎)で使用しているEDNRBノックアウトマウス(ヒルシュスプルング病モデルマウス)とワイルドタイプコントロールでの比較検討をおこなった。上記2種の新生児マウスを用い無神経節狭小腸管、有神経節拡張腸管、回盲部、回腸末端のサンプルを採取した。抹消側の無神経節腸管、中枢側の有神経節腸管のm R N Aを用い次世代シークエンスを行った。免疫系統や代謝に関連する因子の発現の差異が大きかった。予想に反して、バリア機構関連分子の発現の差異は明らかではなかった。腸炎発生にはバリア機構の破綻に先行して、免疫系統の不全が起きていることが予想され、そのパスウェイと制御機構に着目して解析を行なっている。さらに、胎児マウスと成熟マウスの組織で同実験を行い、先天的な異常と啓示的な変化についての解明を試みる。加えて、有神経節腸管、無神経接腸管を用い、オルガノイドの作成し、発育の差異、2つの間での免疫マーカーの差異、外因性の薬剤投与による発育の変化などを調査している。
上記に加えて、壊死性腸炎モデルマウスの作成に取り組んだ。母マウスとの隔離、低酸素負荷、高浸透圧ミルク負荷により誘発を試みたが、安定して腸炎を引き起こすことは困難であった。環境の違いが原因の一つと考えられ、L P Sの投与、低酸素負荷、低体温時間負荷、ミルク増量などを試みており、モデルの安定化を図っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

モデルの安定的生産法が確立されておらず、また、情勢の変化に伴い試薬の一部が入手困難であり、予定していた実験が遂行できていない。予定していたものと並行して、可能なものを進めている状況である。

今後の研究の推進方策

計画していた研究の遅延があるため、並行して行える腸管免疫に関する実験を行い、壊死性腸炎の病態解明に努める。
研究費は、マウス飼育、免疫染色・PCRなどの試薬、RNAシークエンス外注費用、学会参加費、文献整理ソフト購入などに使用する予定。

次年度使用額が生じた理由

社会情勢の変化による学会の不参加などによる。

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公開日: 2023-12-25  

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