研究課題/領域番号 |
20K08229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤岡 一路 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (20568810)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Trained immunity / 糞便懸濁液投与法 / 新生児敗血症 / 敗血症モデルマウス / Cecal slurry / 早産児 / 新生児 / 細菌感染 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、軽微な先行感染がその後の致死的敗血症の予防にどのような効果があるかを検討すること。方法は、4日齢マウスにCecal Sluryy (CS) 0.5mg/g(非致死量、PTx群)またはVehicle(Veh群)を腹腔内投与し、72時間後に両群にCS 1.5mg/g(LD83)を腹腔内投与して、生存率を検討した。結果は、非介入時の7日齢マウスの死亡率83%と比較して、Veh群(n=10)では死亡率90%と改善を認めなかった一方、PTx群(n=16)では、死亡率6%と有意な改善を認めた。結論として、非外科的な新生仔マウス敗血症モデルにおいて、軽微な先行感染は敗血症の重症化を抑制した。
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自由記述の分野 |
新生児学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、我々が確立した糞便懸濁液投与法による新生児敗血症モデルマウス、および予備的検討で確認された軽微な先行感染に起因する敗血症保護効果を応用して、新生児敗血症におけるTrained immunity(細菌暴露に引き続き誘導される自然免疫系の活性化)の保護効果および作用機序を明らかにした。本研究を通じて、非外科的新生仔マウス敗血症モデルにおいて、軽微な先行感染が、異常な全身性炎症反応の制御を介して、その後の致死的敗血症の重症度を減弱させることを明らかにした。本研究の結果に基づき、Trained immunityを介した全く新しい機序の新生児敗血症治療法の確立が期待できる。
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