研究課題/領域番号 |
20K08276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
千葉 哲博 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (00381583)
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研究分担者 |
金山 健剛 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (20835102)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腫瘍微小環境 |
研究成果の概要 |
EZH2阻害剤であるUNC1999の抗腫瘍効果は、免疫不全マウスモデルに比して同種マウスモデルでは明らかに減弱した。BALB/cマウスのH22細胞由来腫瘍のフローサイトメトリー解析では、インターフェロンγ+ CD8+T細胞および制御性T細胞が有意に減少し、骨髄由来抑制性細胞(MDSC)が有意に増加することが示された。UNC1999にGr-1中和抗体を併用すると、CD8+T細胞数の増加、MDSC数の減少を伴い、抗腫瘍効果が回復した。以上より、EZH2阻害は腫瘍免疫の減弱に寄与することが示された。EZH2阻害剤とMDSCsを減少させる薬剤との併用療法は、肝細胞癌の新規治療戦略となる可能性がある。
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自由記述の分野 |
分子腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリコームタンパクEZH2は肝細胞がんにおいて高発現しており、発癌並びに癌の進行に大きな役割を果たすことが知られている。本研究では、同種移植マウスモデルにEZH2阻害剤を投与することで、EZH2の肝癌微小環境に与える影響を詳細に検証する事ができた。本研究成果は、癌免疫療法の新規アプローチの分子基盤の提供を可能とするものであり、学術的意義も富むものと考えられる。
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