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2020 年度 実施状況報告書

マウスオルガノイド発癌モデルを用いた大腸癌遺伝子変異と薬剤感受性の関連性の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K08319
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

落合 頼業  (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (90816026)

研究分担者 泉谷 昌志  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90532739)
筆宝 義隆  千葉県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30359632)
井下 尚子  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20300741)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードオルガノイド / 大腸癌 / 遺伝子変異 / 薬剤感受性
研究実績の概要

本研究は、大腸がんにおいて個々の遺伝子変異に基づく化学療法の最適化(オーダーメイド医療)を実現するため、ApcやKrasなど主要なドライバー遺伝子を選択的にマウス由来腸管オルガノイドに導入し、作成した複数の大腸がんモデルを用いて遺伝子変異と薬物感受性を検証することを目的とする。本研究の意義は遺伝子変異が厳密にコントロールされた大腸がんモデル作成を可能とし、大腸がんに対する化学療法の選択に有用な研究資源としての活用が期待できることである。本研究期間は4年間であり、1年目である本年度は研究環境の整備を行い、Kras/p53に変異のある大腸がんモデルを用いた薬剤スクリーニングを行った。具体的には下記の通りである。
<Kras/p53に変異を有する大腸がんモデルにおける薬剤感受性スクリーニング>
・オルガノイド3次元培養に必要となる培養試薬やプラスチック類などを調達した。
・研究分担者の協力のもと、Kras/p53に変異のある大腸がんモデルを用いて、先端モデル動物支援プラットフォームの分子プロファイリング支援から得た化合物ライブラリ(計368種類の薬剤)の薬剤感受性スクリーニングを完了した。
・化合物ライブラリの中でNegative controlを基準とし、Positive control (Gemcitabine)と同等あるいはそれ以上の阻害率を示す、計19種類の薬剤 (Chetomin, Actinomycin Dなど)を同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度においては、研究環境の整備、必要物資の調達を行い、大腸がんの主要な遺伝子変異であるKras, p53に変異のある大腸がんモデルにおける薬剤感受性スクリーニングを完遂し、候補となる複数の薬剤を抽出することができた。

今後の研究の推進方策

次年度以後については、主に下記の内容を遂行し、研究を推進していく。
・本年度に抽出したKras/p53に変異のある大腸がんに効果的であった複数の薬剤について、異なるマウスで作成された大腸がんモデルを用い再度薬剤感受性の検討(ダブルチェック)を行う。
・正常腸管細胞に対して薬剤が与える影響についても検討を行う。
・APC/p53など他の主要な遺伝子変異を組み合わせた大腸がんモデルを用いて薬剤感受性スクリーニングを開始する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は新型コロナウイルス感染症の流行により、研究期間が予定より短縮された。本年度の未使用分については次年度以降のヌードマウスや成長因子の購入、また追加の消耗品の購入に充てる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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