研究実績の概要 |
ヒト十二指腸由来細胞(HuTu80)を用いてヒト糞便中のサポウイルスを効率的に増殖させる条件を見出し、初年度のGI.1, GI.2, GII.3に加え、GI.3,-4,-5,-6,-7, GII.1,-2,-4, -,5, 7,-8, GV.1, -2についても糞便中からのウイルス増殖、ウイルス継代、ウイルスストックの調製に成功した。糞便に依存しないウイルスリソース確保という本研究課題の目的を順調に達成している。さらにこの細胞がサポウイルスだけでなくパレコウイルス1-6型の効率的増殖・分離に有効であることも見出し、論文発表した。サポウイルスのリバースジェネティクス系についても検討し、感染性ウイルスを作出できることを確認した。ヒトサポウイルスの大量培養も実施し、一部の株について精製ウイルスを用いた特異抗血清の調製も実施した。複数のサポウイルス株とHuTu80を用いたCRISPR/Cas9によるゲノムワイドノックアウトスクリーニングを実施し、サポウイルスの増殖に関与する受容体になりうる細胞因子の候補を見出した。
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