研究実績の概要 |
提案書に示した、第三段階:2022年度 人でのバイオマーカーの有用性の検証に従い、人での解析をすすめた。 ヒト検体を用いて、正常、消化器癌サルコペニア患者、炎症性腸疾患サルコペニア患者、肝不全サルコペニア患者などの血液から、超遠心方法を用いてEVを採取して、EVをプロテオーム解析及びmiRNA解析にかけ、EV表面もしくは内包されるタンパク及びmiRNAの検出、サルコペニアモデルマウスについても同様の追加実験を行った。 肝硬変群の予備能別(A,B,C)各群5人で発現:5個 ⇒ABHD17A, IFITM2, SLC6A9 (GlyT1), VTA1, TCIRG1の発現を認めた。このうち、SLC6A9(GltT1)は神経膠細胞からドーパミンの放出にかかわる蛋白であり、肝性脳症との関連が考えられている蛋白である。 肝不全、筋不全となった対象患者と肝性脳症との関連性が疑われる結果がえれらた。 サルコペニアで低下した筋量とアンモニア代謝、ニューロトランスミッターとの関係性を示す所見であり、今後、マウスでのmiRNA解析により、治療ターゲットとなるEVについて検証している。
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