研究課題/領域番号 |
20K08370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
相葉 佳洋 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 研究員 (70450955)
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研究分担者 |
伊東 正博 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床検査科, 病理医 (30184691)
中村 稔 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 客員研究員 (40217906)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 原発性胆汁性胆管炎 / ゲノムワイド関連解析 / トランスクリプトーム解析 / PRKCB |
研究成果の概要 |
様々なデータを統合解析して、PBC病態形成におけるPRKCBの役割を検討した。PRKCB遺伝子多型のリスクアリルは、B細胞、単球・マクロファージのPRKCB遺伝子発現を増加させた。PRKCBタンパクは、PBCの門脈域に集積したB細胞と単球・マクロファージ―細胞に発現増加していた。PBC肝局所で増加しているケモカインによる単球・マクロファージの遊走性にPRKCBは関与していた。PBC肝組織でPRKCBと共発現する遺伝子群の発現は、臨床病期、肝機能、自己抗体産生と有意に相関していた。以上の結果から、PRKCBはB細胞、単球・マクロファージを介してPBCの病態形成に関与していると考えられた。
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自由記述の分野 |
肝臓病学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GWASによって約70箇所のPBC疾患感受性遺伝子領域が同定され、多くの免疫に関連する遺伝子多型がPBCの発症に関与することが明らかとなった。しかしながら、PRKCBを含めた多くのPBC疾患感受性遺伝子のPBCにおける意義や役割に関する研究はこれまで行われていない。今回の研究で、PRKCBがB細胞や単球・マクロファージを介してPBC病態形成に重要な役割をしている可能性が示唆された。PRKCBは、PBCだけではなくSLEモデルマウスの病態形成に対する関与が示唆されていることから、PBCにおけるPRKCBの解析結果は、PBCとSLEの病態形成のメカニズムを解明する上で重要な知見になると考える。
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