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2022 年度 研究成果報告書

フェロトーシスを基軸とした心筋障害メカニズムの解明と治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08426
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

井手 友美  九州大学, 医学研究院, 准教授 (90380625)

研究分担者 池田 昌隆  九州大学, 医学研究院, 助教 (10567382)
山田 健一  九州大学, 薬学研究院, 教授 (60346806)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードフェロトーシス / 脂質過酸化 / 心不全 / 心筋症 / ミトコンドリア
研究成果の概要

フェロトーシスは鉄依存性に生じる細胞死として2012年にDixonらによって提唱されたプログラム細胞死である。本基盤研究により、我々は、ドキソルビシン心毒性におけるフェロトーシスの役割、誘導分子機序、そしてフェロトーシスを標的とした治療法の可能性について明らかにした。ドキソルビシンによる心筋障害では、ミトコンドリアDNAのコピー数依存にドキソルビシンがミトコンドリア内に蓄積し、ミトコンドリアにおけるヘムの合成障害に起因する鉄の過剰状態が原因となり、過酸化脂質が増加し、フェロトーシスによる心機能障害が生じることを明らかにした。さらに、アミノレブリン酸投与により予防できることを明らかにした。

自由記述の分野

循環器内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アントラサイクリン系抗がん剤(代表薬剤:ドキソルビシン, DOX)は多様な癌腫に古くから用いられている抗がん剤であり、 現在でも卵巣癌, 乳がん, 悪性リンパ腫など多くの癌腫に対する標準治療薬である. しかし、DOXは総投与量依存性に心機能障害(心毒性)を生じ, その終末像であるドキソルビシン心筋症は極めて予後不良であることから, ドキソルビシン心毒性の病態の理解とその克服が目指されてきたが、今だ解決には至っていない。ドキソルビシンによる心筋傷害の分子機序の解明により治療ターゲットが明らかとなることで、多くの抗がん剤治療の患者が副作用としての心毒性を克服し、予後改善につながることが期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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