研究課題/領域番号 |
20K08430
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
高橋 政夫 自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00447418)
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研究分担者 |
今井 靖 自治医科大学, 医学部, 教授 (20359631)
大島 まり 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40242127)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | プラーク / 冠動脈運動 |
研究実績の概要 |
冠動脈プラークの形成に冠動脈運動が関連するのか検証するために,冠動脈運動によりどの部位に大きな力学的ストレスが加わり,また,冠動脈内を流れる血流 がどの様な流動変化を起こすかを明らかにするため,冠動脈の動きが再現可能なコンピュータシミュレーションの作成をすることが第一の目的である。心臓CTデータは心臓を輪切りした数百枚の断面画像が積み重ねられている。医療用デジタルイメージの画像処理ソフトである[OsiriX]を用いて,心臓CTのDICOMデータか ら冠動脈の3Dモデルの構築を試みた。作成した冠動脈の3D画像は3Dプリンタで構築も可能となるSTL(Standard Triangulated Language)フォーマットとして出力した。しかしながら、STLデータが粗く高度な3Dモデルを作成することが困難であった。このため他のCTデータを画像処理ソフトであるVincentでSTLデータとし、これをもとに拡張期と収縮期の冠動脈モデルを作成した。OsiriXより細かいデータを得ることができ、3Dモデルの構築が可能であった。また心周期を6分割しそれぞれのタイミングでのモデルを作成し各時相での3Dモデル作成を試みたが、CTデータが主に収縮期と拡張期を中心に撮像されているため、中間相は現状では抽出困難であった。2時相での血流解析(CFD)を行い、これが再現性のあるデータとなるかを検証する必要がある。COVID19のため研究が中断していたが、現在工学部との連携が徐々に再開出来つつあり、CFD解析の再現性追究過程にある。更にartificial intelligence(AI)を用いて冠動脈運動を解析することを追求する予定である。過去のCTデータを用いて動脈硬化性プラークを発生させている部位を特定し、その部位と運動の関係性を探索する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
最近のCOVID19による不要不急の研究は差し控える方針のため、当研究は工学部の教室の実情を加味し現在中断に近い状態である。
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今後の研究の推進方策 |
COVID19が収束すれば通常の業務になり、研究も通常の運営が出来ると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID19の影響により、研究中断状態が生じたことや予定していた学会参加等がなくなったため、予定していた研究費支出が無く、残金が生じた。今後COVID19が収束し工学部の研究が進めば、解析に費用を回す予定である。
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