研究課題/領域番号 |
20K08461
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
矢田 浩崇 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学三田病院, 教授 (60338051)
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研究分担者 |
湯浅 慎介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90398628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心室性不整脈 / 心不全 / SERCA2 / オプティカルマッピング / 心房細動 |
研究実績の概要 |
マウスの不整脈解析のため、オプティカルマッピングの新たな手法を開発した。その結果、解析したマウスの心房細動をCirculation Journal誌(Circulation Journal 2022 Jan 25;86(2):319-329.) に投稿した。この方法は、上室性不整脈のみでなく、心室性不整脈にも応用可能な手法であり、今後の心室性不整脈の解析に重要な手法である。この手法は従来のランゲンドルフ法よりも簡便であり、不整脈発生メカニズム解析を早める方法である。 心室性不整脈の解析にも応用することができ、古典的オプティカルマッピングより簡便に不整脈評価が可能となる。 また、低酸素モデルにおける肺高血圧はSKIマウスでより右室肥大を来すこともアメリカ心臓病学会、日本循環器学会でも報告した。このメカニズムおよび不整脈原性についても検証していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19パンデミックにより、現在の勤務している三田病院においてワクチン接種、発熱外来、コロナ感染者治療を日常診療において施行している。これにより、基礎研究に従事できる時間が大幅に減少している。また、主な研究は防衛医科大学校(埼玉県、所沢市)であるが、パンデミック時の電車便数削減や不必要な移動を極力制限されていたことにより、主研究者が国際医療福祉大学三田病院(東京都港区)から、防衛医科大学校へ異動が容易ではなかった。 また、防衛医科大学校でSERCA2研究に主に従事していた伊藤医師が自衛官として陸上自衛隊、札幌基地に異動してことも遅延に影響し、リモートで研究を指示することができず、自ら赴いて研究することも困難であった。 以上の理由から、研究の進行が困難となり、過去の研究の解析、論文化が主な業務となった。
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今後の研究の推進方策 |
現在の研究を継続研究しているが、Ca2+トランジエント、カフェイン、スパークの研究はある程度の終了している。オプティカルマッピングによる心室性不整脈のメカニズム解析はまだ、追加研究が必要であり、Phase mapを作成できるあらたな解析ソフトを用いて、VTになるメカニズムを評価していく。 主となる研究施設である防衛医科大学校においてVevo 3100が導入され、マウスの心エコー評価が可能となった。以前は左室収縮しか評価できなかったものの、Vevo 3100の導入により、左室拡張能も評価できるようになったため、SKIマウスのCaハンドリング異常による左室拡張能評価について検証中である。SKIマウスはCaハンドリング異常から、左室収縮の低下よりも拡張の低下を先に来すことが予想される。パイロット研究においてはSKIマウスは左室収縮能低下は来していなかった。左室収縮能低下は心室性不整脈を来すが、拡張能低下は瘢痕組織がなければ心室性不整脈を来すわけではないため、われわれが確認して心室頻拍は、Caハンドリング異常が不整脈発生の主要因であることが証明される。その場合にオプティカルマッピングで不整脈の発生部位、機序(リエントリか局所発生か)が解明できれば、Caハンドリングによる心室性不整脈のメカニズム解明に迫ることが可能となる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスパンデミックにより、実質的な研究ができなかったため。論文投稿に時間を費やしたが、実質的な研究はほどんどできなかった。本年度は最終年度であり、最終的な実験結果を求められるため、追加研究や論文投稿について引き続き行っていく。 また、学会発表がほぼオンラインになったため旅費が不要となったことも必要経費が少なくなった原因である。
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