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2022 年度 実施状況報告書

心筋の拡張障害に対する脱細胞化細胞外マトリックスによる物理特性の影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K08468
研究機関三重大学

研究代表者

森脇 啓至  三重大学, 医学部附属病院, 助教 (50780003)

研究分担者 吉田 恭子 (今中恭子)  三重大学, 医学系研究科, 教授 (00242967)
白石 俊彦  横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (30361877)
土肥 薫  三重大学, 医学系研究科, 教授 (50422837)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード心筋組織stiffness / scaffold / 心筋拡張能
研究実績の概要

心臓の拡張能を規定する心筋組織stiffnessは、臨床的には、心エコー、コンダクタンスカテーテルにより近似された左室chamber stiffnessとして測定される。
一般的に、間質のコラーゲン量がchamber stiffnessを規定すると考えられているが、他の細胞外マトリックス分子、心筋細胞自体の硬さに加え、左室立体構造の形状、後負荷や前負荷など様々な因子が測定値に大きく影響され、それぞれを切り離して検討することが必要である。そこで、本研究は、心筋組織のstiffness、特に間質マトリックスの物理特性を直接測定し、その変化がchamber stiffnessにどのように影響するかを検証する。そのために、マウスで心エコー、コンダクタンスカテーテルによって心形態、心機能、chamber stiffnessを評価した後、心筋の脱細胞化細胞外マトリックス(scaffold)作成してその物
理特性を測定して比較する研究である。
現時点においては、さらに負荷を与えた高血圧マウスモデルを作成して、健常マウスとの比較を行っている。心エコー所見、コンダクタンスカテーテル検査による血行動態の評価を行うところまで施行できている。当初、コンダクタンスカテーテル中に死亡して評価が困難であることが多くみられたが、検査の精度があがってきている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初、コンダクタンスカテーテル中に死亡して評価が困難であることが多くみられたが、検査の精度があがってきている。scaffoldを安定して作成することが課題である。

今後の研究の推進方策

scaffoldを安定して作成にはいくつかの方法がある。細胞外マトリックスのみを効率よく抽出する方法を確立する必要がある。その後、物理特性を測定する。

次年度使用額が生じた理由

理由)scaffoldの作成に関して、研究の遅延が生じたため。
(使用計画)現在下記のような条件を変えながらscaffoldを作成している。(条件1). Latrunculin B(アクチン重合阻害)KCL/KIにより主に細胞骨格成分のみ溶出(条件2).1%SDS, 48時間処理:正常心臓を用いた予備実験で、細胞成分が溶出し、コラーゲン線維、弾性線維が保たれたscaffoldができることを確認している。(条件3). Ureaを用いてマトリックス分子をより強く溶出する。しかしながら、完全に細胞外マトリックスのみを抽出するにはさらに条件を変えながら評価していく必要がある。

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公開日: 2023-12-25  

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