研究課題/領域番号 |
20K08494
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
石田 隆史 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40346482)
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研究分担者 |
石田 万里 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (30359898)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ゲノム損傷 |
研究実績の概要 |
大動脈弁狭窄症(AS)は典型的な加齢関連疾患であり、その危険因子は冠危険因子とほぼ同様であるが、AS患者においては動脈硬化とASの程度にかい離が見られることが多く、未知の因子がASの発症に強く関与している可能性が高い。本研究はDNA損傷と細胞老化がASの発症に関与しているという仮説を検証することを目的とする。このためAS患者の末梢血単核球においてDNA損傷と大動脈弁の石灰化・肥厚との関連を検討する。 末梢血を採取、単核球を分離し、DNA二本鎖切断の指標として核内のgammaH2AXのフォーカスを免疫蛍光法にて描出し、1細胞あたりのフォーカス数を算出している。FISHを用いて二本鎖切断に基づく異常染色体として二動原体染色体を検出している。またASの重症度を心エコーおよび心臓カテーテル検査による圧較差にて評価する。加えて大動脈弁の肥厚と石灰化をCTにて評価する。現在までに11例の重症AS患者より、サンプルとデータを採取した。現在途中経過を解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
やや予定の症例数より少ないが、2021年度以降多くの症例の解析が見込まれる。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度以上のペースで、AS症例を集める。同時に対照群のサンプルも収集する。またDNA損傷に加えて、遺伝子発現や細胞内シグナル伝達の解析のも開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
一部のサンプルの研究分担者への郵送が遅れたため。
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