研究成果の概要 |
血管における3次性濾胞組織(ATLO)形成において.濾胞外のeffective T細胞(Th1, Th2, Th17)及びregulatory T細胞(Treg)について,濾胞内effective T細胞(Tfh1, Tfh2, Tfh17)及び濾胞内regulatory T細胞(Tfr)について検討したところ,血管病変毎にT細胞亜分画に特徴があった.特にIgG4関連血管病変(IgG4-VD)におけるTfr, Tfh2優位のT細胞サブセットは異常ATLO形成およびIgG4-RDの活動性に関連する事が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IgG4関連血管病変(IgG4-VD)は,血清IgG4高値や動脈外膜を中心としたIgG4陽性細胞浸潤を特徴とする炎症性動脈病変の新しい疾患概念である.IgG4-VDでは組織学的診断が困難な例があり,より確実な診断指標が求められている.本研究では,IgG4-VDにおけるTfr, Tfh2優位のT細胞サブセットは異常ATLOs形成およびIgG4-RDの活動性に関連する事が示唆された.IgG4-VDに特徴的なT細胞サブセットおよび形態学的に不整なATLOsは今後の組織診断においても有用である.
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