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2020 年度 実施状況報告書

高安動脈炎に関連する肺高血圧症に対するIL-6阻害薬の有効性と治療指標の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K08507
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

上田 仁  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00794249)

研究分担者 大郷 剛  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (80617077)
中岡 良和  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (90393214)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード肺高血圧症 / 高安動脈炎 / IL-6阻害薬 / サイトカイン / 腸内細菌
研究実績の概要

大型血管炎(高安動脈炎と巨細胞性動脈炎)は大動脈とその主要分枝血管に原因不明の機序で狭窄、閉塞及び拡張などを来す疾患であり、肺動脈性肺高血圧症(PAH)は肺動脈の細小動脈、小動脈領域に原因不明の機序で狭窄・閉塞を生じることで肺血管床が失われる疾患である。近年、病変が肺動脈を主体とする肺動脈炎が存在し、肺動脈の狭窄やPAHに類似した肺血管のリモデリングにより肺高血圧症(PH)を引き起こし予後不良であることが報告されているが、その発症メカニズムは不明である。
大型血管炎とPAHにおいて炎症性サイトカインのIL-6とヘルパーT細胞の1サブセットであるTh17細胞が病態形成に深く関わる可能性が報告されている。Th17細胞は消化管の粘膜固有層に恒常的に存在し、腸管免疫と関連すると考えられる。「腸内細菌叢と宿主の腸管相互作用は、炎症性血管病におけるTh17細胞の動態と炎症病態に影響するのではないか」という仮説に基づき、肺動脈炎に伴う肺高血圧症を対象としてIL-6受容体抗体製剤治療の前後で、炎症性サイトカインや腸内細菌叢の変化を確認して、病態メカニズムを解明することを目的としている。
まずは、2020年度に過去5年間の高安動脈炎による肺動脈炎に伴う肺高血圧症患者(23例)の臨床dataを後ろ向きに解析を行った。その結果は、2021年3月の第85回日本循環器学会学術集会で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

もともと対象となる疾患が希少疾患であり患者数は極めて少ないことに加えて、COVID19の状況下で新規の紹介患者が減少したこともあり、想定よりは登録症例数の登録が少なかった。

今後の研究の推進方策

現在の研究内容について、さらに患者数を増やしていくことが重要である。また治療前後での炎症性サイトカインや腸内細菌叢の変化を確認することで、病態メカニズムを解明していく方針である。

次年度使用額が生じた理由

一部計上を失念したこと、また登録症例数が想定より少なかったためである。次年度の消耗品などに使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Pulmonary hypertension associated with Takayasu arteritis2021

    • 著者名/発表者名
      上田 仁
    • 学会等名
      第85回日本循環器学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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