研究課題/領域番号 |
20K08531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
西中村 瞳 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (90597692)
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研究分担者 |
板橋 耕太 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 研究員 (10828990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | T細胞の活性化 / T細胞の疲弊化 / 転写因子 |
研究成果の概要 |
非小細胞肺がん検体の腫瘍内浸潤リンパ球を用いた解析の結果、CD8陽性T細胞の活性化にはT-betとEomesが重要であることが明らかになった。一方、ATAC-seq、RNA-seqを行ったところ、疲弊化したCD8陽性T細胞ではTOX1、TOX2の発現がナイーブCD8陽性T細胞に比べて有意に高いことが分かった。さらに公開されたシングルRNA-seqのデータを解析した結果、CD8陽性T細胞が疲弊化した場合、T-betやEOMESの発現が低下し、転写因子TOX1およびTOX2の発現が上昇していた。CD8陽性T細胞が活性化、疲弊化する際に発現が変化する代表的な4転写因子が明らかになった。
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自由記述の分野 |
腫瘍免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害薬である抗PD-1抗体を用いたがん治療の奏功率は20-30%に止まる。この効果を上げるために様々な薬剤との併用療法の開発が進んでいる。しかしながら腫瘍内のCD8陽性T細胞が活性化して疲弊化に至る際の転写因子の作用機序については不明な点が数多く残されている。ヒト検体の網羅的解析から発見した転写因子の関係性を明らかにすることでより実臨床へ還元することが可能な研究である。
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