研究課題/領域番号 |
20K08547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
石井 晴之 杏林大学, 医学部, 教授 (30406970)
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研究分担者 |
田澤 立之 東京医科歯科大学, 学生支援・保健管理機構, 教授 (70301041)
竹内 志穂 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70422277)
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (80207802)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 肺胞蛋白症 / 骨髄異形成症候群 / 遺伝子変異 |
研究成果の概要 |
本研究は、骨髄異形成症候群(MDS)に続発する肺胞蛋白症の病因や病態を解明するために、そのドライバー遺伝子変異を解析することを目的とした。2020年~2022年の3年間でコロナ禍も大きく影響し、13例のMDS-SPAP症例の遺伝子変異を解析した。21個の遺伝子変異があり、U2AF1とASXL1が31%、TET2, ZRSR2, STAG2が23%にみとめられていた。これらはMDS自体にも遺伝子変異としてみられるものであるが、U2AF1はMDSの6-8%程度の頻度である。そのため、RNAスプライシングに関連するU2AF1がMDS-SPAPのドライバー遺伝子の候補となる可能性が考えられた。
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自由記述の分野 |
肺胞蛋白症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
稀少肺疾患であるMDS-SPAPを対象にした集学的研究は少ない。MDS-SPAPは生存期間中央値17か月、2年生存率42%と著しく予後不良な疾患である。これまで我々の研究から、続発性PAP診断時の%DLcoが50%以下、ステロイド治療下が死亡リスク因子として予後予測因子は解明してきたが、病因につながる研究が求められてきた分野である。そのため、今回の研究において症例数は十分ではなかったが、MDS-SPAPのドライバー遺伝子変異の候補はU2AF1を筆頭に、エピジェネシス制御に関わるASXL1が病因に関連している可能性が示唆された結果は、今後のさらなる研究に繋がる成果にはなったと思われる。
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