研究課題/領域番号 |
20K08550
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
前田 直宏 帝京大学, 医療技術学部, 助手 (10805659)
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研究分担者 |
水戸部 優太 国際医療福祉大学, 大学院, 講師 (10772915)
押鐘 浩之 帝京大学, 医療技術学部, 講師 (10727283)
上田 たかね 帝京大学, 医学部, 講師 (80459312)
槇村 浩一 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00266347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 吸入デバイス / 微生物汚染 / 閉塞性肺疾患 / 在宅患者 / 口腔内細菌叢 / MALDI-TOF/MS |
研究実績の概要 |
本研究は,吸入療法を受けている在宅患者が使用している吸入デバイスの微生物汚染に着目し,それがどのような患者の特徴と関連しているかを明らかにするものである。2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて,当初予定していた訪問看護ステーションからのデータ収集について困難を極めることが予測されたため,呼吸器内科外来をリクルート対象施設として追加した。さらに,閉塞性肺疾患治療に従事する研究者や吸入デバイスに精通している研究者を分担研究者として追加し,吸入ステロイド薬の用量や経口ステロイド薬の内服,バイオ製剤使用有無など口腔内細菌叢に影響する患者背景まで検討することにした。在宅患者によっては,吸入アドヒアランス不良から毎日吸入せずに吸入薬が残り,新しく処方された吸入薬と同時に複数の吸入デバイスを長期的に使用している患者も存在し,湿気の多い洗面所に保管するなど在宅患者は多様な使い方をしている。そのため、吸入デバイスの管理方法について詳細なデータが得られるよう質問紙を洗練した。微生物種同定については、1週間使用した吸入デバイス(n=4)をPCRにて予備検討した結果を第32回日本臨床微生物学会学術集会で報告した。目標対象者数は100名以上であるが、現在までに11名の在宅患者(ACO患者3名,COPD患者1名,喘息患者7名)から、pMDI、エリプタ、タービュヘイラー、レスピマットの4種類の吸入デバイスを回収し、MALDI-TOF/MSにより分析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、対象施設からの円滑なデータ収集が困難となったため。
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今後の研究の推進方策 |
二年目(2021年度)は、目標対象者数である100名以上のデータ収集と分析を目指して、リクルートを進める方針である。その際には対象施設を複数設定し、在宅患者の多様データが得られるよう配慮する。検出においては、引き続きMALDI-TOF/MSを用いて検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、データ収集など研究の実施が大幅に遅れたため。
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