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2020 年度 実施状況報告書

PLCεを標的とした呼吸器疾患の新たな治療法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K08567
研究機関神戸大学

研究代表者

永野 達也  神戸大学, 医学研究科, 助教 (80624684)

研究分担者 西村 善博  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (20291453)
小林 和幸  神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (50403275)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード非小細胞肺がん / 気管支喘息 / ras
研究実績の概要

rasがん遺伝子産物Rasの標的蛋白質の一つであるホスホリパーゼCε (PLCε)は当研究科が発見し、セカンドメッセンジャーの産生を通じてシグナル伝達に関与し、またNF-κBを介する炎症や発がんに関与することを報告してきた。PLCεは炎症性疾患や炎症を介するがんの有望な分子標的として注目されてきており、世界に先駆けて創薬に向けた研究を進めているところである。本研究は、PLCεを介した呼吸器疾患の新たな発病機序を、炎症性疾患である気管支喘息とK-ras遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)という二つの疾患モデルを用いて多面的に明らかにし、呼吸器疾患の新たな治療戦略を構築することを目的とする。ras誘導性のがんはヒトの悪性腫瘍の約20%と極めて高頻度に認められている。本研究成果は気管支喘息やNSCLCの新規治療法の開発に寄与するだけでなく、多くの炎症性疾患とK-ras遺伝子変異が関与する複数のがん種に応用展開され、生命予後を改善しうるものとして期待される。
申請者の施設で飼育しているPLCεのKOマウスと、三重大学の鈴木昇准教授より提供を受け飼育を開始しているLSL-K-ras(LoxP-STOP-LoxP-K-RasG12V)マウスを交配させ、PLCε遺伝子改変K-ras(LSL-K-rasG12V/PLCεΔx/Δx)マウスモデルを作成した後、Cre発現アデノウイルスを経気道的に感染させ、PLCε遺伝子改変K-ras(K-rasG12V/PLCεΔx/Δx)発がんマウスモデルを作成した。遺伝子型はジェノタイピングにより確認している。
また、PLCεの野生型(WT)とKOマウスを用いて、①IL-33とTSLP誘導性のステロイド抵抗性喘息モデル、②ハウスダストとPoly(I:C)誘導性の急性増悪喘息マウスモデルを作成している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウスモデルの作成にとどまり、表現型の解析まで進めなかった。

今後の研究の推進方策

エフォートをかけ、スタッフを増やして進める。

次年度使用額が生じた理由

表現型の解析まで進めなかったため。次年度で遅れ分を取り戻すため、研究費も併せて使用する。

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公開日: 2021-12-27  

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