アレルギー性気管支真菌症(ABPM)の病態に関与する分子として、真菌に直接に接する気道上皮細胞から産生される分子に着目した。本研究のin vitro及びin vivoの系で病態への関連が確認されたIL-1αは真菌抗原プロテアーゼ依存性にEGF受容体を介して気道上皮細胞に発現し、TNF-a converting enzyme(TACE)がその発現に部分的に関与していた。本研究で真菌抗原プロテアーゼ活性の抑制が確認された酸化チタンの光触媒反応による真菌アレルゲンの無害化は、EGF受容体・TACE阻害薬と同様に、IL-1α等の気道上皮由来の気道アレルギー疾患関連分子の抑制に有用と考えられた。
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