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2022 年度 実績報告書

前向き研究に向けたIgA腎症の組織学的重症度分類の解析プラットフォームの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K08623
研究機関藤田医科大学

研究代表者

齊藤 成  藤田医科大学, 医学部, 講師 (10456444)

研究分担者 高橋 和男  藤田医科大学, 医学部, 教授 (90631391)
片山 鑑  三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (90742247)
熊本 海生航  藤田医科大学, 病態モデル先端医学研究センター, 講師 (10469322)
鏡 裕行  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (00347824)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードIgA腎症 / レーザーマイクロダイセクション法 / 質量分析法
研究実績の概要

IgA腎症(IgAN)は、世界で最も多い糸球体腎炎であり、その30~40%は腎臓病の末期に進行する。我々は、疾患活動性に関連する分子を同定するために、腎生検ホルマリン固定組織に対して、レーザーマイクロダイセクション法と質量分析法を用いて、IgANの活動性に関連するタンパク質を探索した。この研究では、藤田医科大学病院の前向き研究に用いるIgAN治療プロトコールに従って、IgAN患者を免疫抑制療法(n=7)と保存療法(n=9)に分け、正常コントロール(n=5)を置いた。腎生検ホルマリン固定組織に対して、レーザーマイクロダイセクション法と質量分析法を用いて、各群の腎臓糸球体のタンパク質を評価した。プロテオーム解析により、合計2450個のタンパク質が同定された。IgAN患者と正常コントロールを比較した結果、補体系と細胞外マトリックスタンパク質が主に重要であることが示された。補体系では、補体系の成分量が高く、補体制御因子も多かった。また、免疫抑制療法のIgAN患者では保存療法IgAN患者と比較して、Complement factor H-related protein 1 (CFHR1)の存在量が多かった。免疫抑制療法を受けた活動性の高いIgAN患者の糸球体において、CFHR1の存在量が多いことが示された。比較として、糸球体以外の尿細管と間質の部位のレーザーマイクロ法と質量分析法も行なった。また、免疫染色法にてCFHR1とCFHR5の糸球体での発現を確認した。このことは、CFHR1がIgANの活動性を判定する新しいバイオマーカーとなる可能性があることを示唆している。今後は、CFHR1がIgANの進行とどのように関連するかを調べる必要がある。

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公開日: 2023-12-25  

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