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2022 年度 研究成果報告書

プロリン水酸化酵素阻害による尿細管虚血障害後の修復、再生機構

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08626
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関東北大学 (2021-2022)
東京大学 (2020)

研究代表者

田中 哲洋  東北大学, 医学系研究科, 教授 (90508079)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード低酸素 / プロリン水酸化酵素 / 低酸素誘導因子 / AKI-CKD移行
研究成果の概要

本研究ではAKI後のCKDへの移行病態における近位尿細管の低酸素誘導因子HIF1の役割を検討した。タモキシフェン誘導近位尿細管プロリン水酸化酵素ノックアウトマウスに虚血再灌流障害 (IRI) を惹起し、回復期にタモキシフェンを投与して近位尿細管のHIF1を活性化したところ、同群 (IRI/Tam+) では対照群 (IRI/Tam-) と比較して血清クレアチニン値やアルブミン尿が低下し、腎線維化が軽減していた。本効果は尿細管細胞の増殖やリン酸化ヒストンH3陽性細胞数の増加を伴っていた。以上により、近位尿細管のHIF1の活性化によりAKI後の尿細管修復・再生過程が促進される機序が明らかになった。

自由記述の分野

腎臓内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

AKIは古典的には短時間で急激に腎機能が低下する一過性の病態と考えられてきたが、近年の疫学研究によって、AKIはCKDへの移行リスクが高く、末期腎不全リスクも3.1倍高まることが明らかになった。しかしながら本病態に対して確立された治療法は存在しない。本研究の成果は上記のAKI-CKD移行に対して、近位尿細管における低酸素誘導因子HIF1の活性化が障害軽減をもたらす可能性を示唆しており、将来の新規治療法の開発や実効的な医療介入につながることが期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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