研究課題
セリン・スレオニンキナーゼであるRho-kinase(ROCK)は全身に広く発現し、細胞の収縮や遊走などを制御している。ROCKには、ROCK1とROCK2という2種類のアイソフォームが存在し、それぞれ独自の機能を各臓器で有することが示唆されている。免疫染色による組織学的検討から、正常マウス腎組織では尿細管管腔側にROCK2が高度に分布することが明らかになった。この意義を検討するため、我々が独自に樹立したROCK2 floxマウスと、腎尿細管上皮細胞にCre recombinaseを発現するSlc5a2-Creマウスを交配し、尿細管上皮細胞特異的ROCK2欠損マウス(TR2KO)を作製した。TR2KOはメンデルの法則に従って出生し、成長発達過程に異常は認められないが、尿中電解質や電解質トランスポーターの発現レベルに変化を認めた。ROCK2は尿細管において、電解質輸送を介した生体の恒常性維持に関与する可能性が示唆された。
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