今後の研究の推進方策 |
今後は下記の研究を行いたい. 1) これまでの研究で高いTGF-β活性抑制効果がみられたインテグリンβ5,MMP-2,ROS阻害剤をRDEBモデルマウスに投与し,線維化抑制効果を検討する.RDEBモデルマウスはC7-hypomorphic mice on C57BL/6 129/svを用いる.マウス新生仔の腹腔内に上記の阻害剤を投与し,日齢7, 14, 28日に背部皮膚および前肢を採取し,手指長を計測して手指の棍棒状癒着の程度について検討する.またHE染色, Picrosirius-Red染色, WB, IF, RT-qPCRも行う. 2) VII型コラーゲンによるTGF-βシグナル制御機構を明らかにするため,Recombinant FLAG-type VII collagenを過剰発現させたRDEBFやshRNAでC7をKnock-downしたNHFを用いて,Latent TGF-β活性化因子とVII型コラーゲンの相互作用を,Proximity ligation assay,免疫沈降, Binding Assayなどで検討する. 3) RDEBFは癌線維芽細胞と非常に性質が類似しており,癌細胞が浸潤しやすい微小環境にある.各種阻害剤の癌浸潤能に対する採用を検討するため,RDEBcSCC細胞とRDEBFを用いて3D培養皮膚モデルを作成し,各種阻害剤存在下で3週間培養する.その後,HE染色にて癌細胞の真皮への浸潤を評価する.
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