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2022 年度 実績報告書

難治性皮膚疾患に関わる新規脂質関連分子の網羅的探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K08647
研究機関東京大学

研究代表者

住田 隼一  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30609706)

研究分担者 佐藤 伸一  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (20215792)
武富 芳隆  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (40365804)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード脂質 / 皮膚 / PLA2
研究実績の概要

脂質はエネルギー源となるだけではなく、細胞膜の主要構成成分、情報伝達物質としても働く。脂質は、皮膚に大量に存在するが、その役割は多岐にわたっており、皮膚に存在する脂質の異常がアトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚疾患の病態に関与することが多く報告されている。脂質代謝に関わる酵素は多く存在するが、その中でも、Phospholipase A2(PLA2)は、膜リン脂質から脂肪酸とリゾリン脂質を遊離する酵素の一群であり、脂質メディエーター産生などにおいて重要とされる。PLA2酵素群には、30種類以上の分子種があるが、基質や産物が不明であるものも多く、わかっていたとしても、皮膚疾患における役割が不明なものも多い。そこで、本研究では、まず、ヒト臨床皮膚サンプルを用いて、ヒト皮膚免疫関連疾患に関わる新たな脂質代謝関連分子の発現を網羅的に探索することで、疾患におけるその重要性を推察する。続けて、その分子の病態における役割について、疾患モデルマウスや遺伝子改変マウスなどを駆使することで、詳細に解明することを目的としている。これまでに、皮膚疾患特異的に発現が変動する酵素を複数見つけることができており、中には疾患マーカーや合併症の有無との相関がみられたものもある。また、遺伝子欠損マウスに疾患モデルを組み合わせることで、新規の機序を解明できた酵素があり、さらには、その代謝産物が疾患治療薬となりえる可能性をマウスで実証できたため、その内容は特許申請準備準備中である。このような本研究での成功例をもとに、本研究でこれまでに得られたデータをシーズとして、酵素ごとの皮膚疾患・病態における詳細な機能解析について、さらに研究を展開・発展させていきたい。本研究は、臨床サンプルの解析を起点としており、得られた結果は、臨床応用可能となる可能性が高く、新規創薬展開の基盤となるはずである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 皮膚の線維化抑制に関わる新規脂質代謝酵素の同定2023

    • 著者名/発表者名
      東鷹美、武富芳隆、住田隼一、七野成乃、佐藤伸一、松島綱治、平林哲也、村上誠
    • 学会等名
      第143回日本薬学会年会
  • [学会発表] 皮膚疾患における新規脂質代謝関連分子の役割2022

    • 著者名/発表者名
      住田隼一
    • 学会等名
      第120回日本皮膚科学会総会
  • [学会発表] 皮膚の恒常性に関わる新規脂質代謝酵素の同定2022

    • 著者名/発表者名
      東鷹美、武富芳隆、住田隼一、佐藤伸一、平林哲也、村上誠
    • 学会等名
      第95回日本生化学会

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公開日: 2024-12-25  

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