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2021 年度 実施状況報告書

間葉系幹細胞由来エクソソームを用いた全身性強皮症の皮膚硬化治療

研究課題

研究課題/領域番号 20K08685
研究機関群馬大学

研究代表者

横山 洋子  群馬大学, 医学部, 技術専門職員 (00241901)

研究分担者 茂木 精一郎  群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20420185)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード全身性強皮症 / 線維化 / 間葉系幹細胞 / エクソソーム / MFG-E8
研究実績の概要

全身性強皮症は皮膚および内臓臓器の線維化、血管異常、免疫異常(自己抗体出現)を特徴とする原因不明の自己免疫性疾患である。最近、我々は分泌蛋白質MFG-E8がTGF-βの活性化を抑制することで強皮症モデルマウスの皮膚線維化を改善させること、さらに間葉系幹細胞(MSC)から分泌されるエクソソームの膜にMFG-E8が多く含まれることを明らかにした。近年、MSCの投与が強皮症モデルマウスの皮膚線維化を抑制させることが多く報告されている。また、MSCが分泌するエクソソームが血管新生を促進させ、腎、神経、心筋障害を改善することが示されていることから、我々はMSC投与による線維化抑制機序の一つとして、MSCから分泌されるエクソソームが重要な役割を担っているのではないかと考えた。さらに、MSCから分泌されるエクソソームの膜に多く存在するMFG-E8が皮膚線維化の抑制機序の一部に関わっているのではないかと考え、MSC由来エクソソームが強皮症モデルマウスの皮膚線維化を抑制させるのか、またMSC由来エクソソームの線維化抑制機序としてエクソソームに含まれるMFG-E8が関与するのかどうかを明らかにするための検討を行っている。これまでにin vivoの実験からMSCの培養上清から回収したエクソソームの投与により、ブレオマイシンによって誘発された強皮症モデルマウス皮膚の線維化が抑制されることがわかった。またin vitroの実験からMSC由来エクソソームに含まれるmicroRNAの一つであるmiR-196b-5pが皮膚線維化の抑制に関与していることもわかった。現在はMFG-E8ノックアウトマウスのMSC由来エクソソームを回収し、MFG-E8の皮膚線維化抑制の関与について検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに予定していた研究はほぼ終了しているため。

今後の研究の推進方策

これまでに得た成果を発展させて、今後予定している研究を遂行する。

次年度使用額が生じた理由

理由
予定していた予算に基づき使用していたが、未使用の予算が生じたため。
使用計画
予定している研究を遂行するための物品の購入に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Antifibrotic effects and mechanisms of mesenchymal stem cell-derived exosomes in a systemic sclerosis mouse model: Possible contribution of miR-196b-5p2021

    • 著者名/発表者名
      Baral Hritu、Uchiyama Akihiko、Yokoyama Yoko、Sekiguchi Akiko、Yamazaki Sahori、Amalia Syahla Nisaa、Inoue Yuta、Ogino Sachiko、Torii Ryoko、Hosoi Mari、Matsuzaki Toshiyuki、Motegi Sei-ichiro
    • 雑誌名

      Journal of Dermatological Science

      巻: 104 ページ: 39~47

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2021.08.006

    • 査読あり
  • [学会発表] Antifibrotic effects and mechanisms of miR-196b-5p of mesenchymal stem cell-derived exosomes in a systemic sclerosis mouse model2021

    • 著者名/発表者名
      Hritu Baral, Akihiko Uchiyama, Yoko Yokoyama, Akiko Sekiguchi, Sahori Yamazaki, Syahla Nisaa Amalia, Yuta Inoue, Sachiko Ogino, Ryoko Torii, Mari Hosoi, Toshiyuki Matsuzaki, Sei-ichiro Motegi
    • 学会等名
      The 46th Annual Meeting of the Japanese Society for Investigative Dermatology
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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