研究課題/領域番号 |
20K08730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西脇 聡史 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80753037)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 / チロシンキナーゼ阻害剤 / 予後因子 / 付加的染色体異常 / +der(22)t(9;22) / 複雑核型 |
研究成果の概要 |
初発のPh+ALL206例の63.6%でフィラデルフィア染色体以外の付加的染色体異常を認め、構造異常で+der(22)t(9;22)を最も高頻度に認めた。+der(22)t(9;22)43例の67.4%で染色体異常が3つ以上存在する複雑核型が併存した。併存例では有意に生存率が不良で、再発までの期間が短いという特徴がみられた。多変量解析では、+der(22)t(9;22)、複雑核型単独は有意な因子ではなかったが、併存が生存に対する有意なリスク因子となった。この研究により、+der(22)t(9;22)と複雑核型の併存がPh+ALLにおける有意な予後因子であることが示された。
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自由記述の分野 |
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Ph+ALLにおいて+der(22)t(9;22)と複雑核型の併存が予後不良因子であることを明らかとした。Ph+ALLでは微小残存病変など治療反応性が予後因子として重要視されてきたが、染色体異常という白血病の本質的な部分でも予後を層別化できることが示された。これは、Ph+ALLの治療の層別化につながる重要な意味を持つ。予後不良な群では同種移植を含む治療の強化により治療成績の改善を目指す一方、予後良好群では、治療強度を弱め、治療成績を維持したまま治療関連毒性を減らすことに結びつく。予後因子を明確化していくことで、個々の患者の病態に合わせた過不足ない治療選択を行うことが可能となる。
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