FLT3-ITDが形成される機序について、FLT3 exon14に存在する回文様構造が高次構造を生じゲノム損傷を受けやすいことによりITDを生じるという仮説を検証した。ヒトやマウス細胞株で、CRISPRを用いたFLT3-ITD集積部位へのゲノム損傷誘導で、人工的ITDを作成できることを確認した。また臨床検体を用いた解析で、臨床的にFLT3-ITD陰性AMLと判断される症例においても、クローンサイズの小さい微小FLT3-ITDが複数生じていることを明らかにした。経時的なフォローで、再発した一部の症例ではFLT3-ITDクローンが拡大し再発時のFLT3-ITD陽性化が起きていることを見出した。
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