研究課題/領域番号 |
20K08785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
川畑 仁人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70334406)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 免疫関連有害事象 / PD-1 / 免疫チェックポイント阻害療法 |
研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害療法施行前後で保存された末梢血単核球(62例、免疫関連有害事象(irAE)は22例)を用いて、FACSによりTph細胞や自己免疫関連B細胞(T-bet+B細胞)の同定を行った。これらの細胞は免疫チェックポイント阻害療法後もしくはirAE後に有意に上昇してはいなかった。しかし末梢血中でこれらのリンパ球が顕著に変動する症例も見いだされた。ペムブロリズマブ投与中に筋炎を発症した例では、CD19陽性細胞中、自己免疫関連B細胞の割合は発症前3.5%であったが発症後(irAE発症後10日)は10.5%であった。また細胞障害性分子を有するTph細胞の検出も多くの例で認めた。
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自由記述の分野 |
リウマチ学、膠原病学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究はがん免疫治療副作用マネージメントへの免疫モニタリングの導入であり、従来の副作用マネージメントとは全く発想が異なる。疾患が生じてから、症候や検査値異常をもとにそれを発見しマネージメントを開始するのではなく、本治療法により増大する自己免疫関連T細胞およびB細胞の出現を検出する方法であり、独自性、汎用性が高い。すなわち早期発見とともにがん免疫療法再開の判断などに役立つ。更に、本研究は、薬剤投与からT細胞の活性化、B細胞への影響までを通して明らかにできる点で、ヒト免疫学、特に自己免疫疾患の病態理解への貢献が期待できる。
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