• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

オートファジー受容体オプチニューリンを標的とした新しい関節破壊制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K08791
研究機関北海道大学

研究代表者

加藤 将  北海道大学, 大学病院, 助教 (10755896)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード関節リウマチ / 滑膜線維芽細胞 / オートファジー / オートファジー受容体 / オプチニューリン
研究実績の概要

本年度は、滑膜線維芽細胞におけるオプチニューリンの役割について、in vitro実験のデータをまとめ論文発表を行った。(1)オプチニューリンが滑膜線維芽細胞においてTNFおよびIFN-γにより誘導されること、(2)オプチニューリンのノックダウンが滑膜線維芽細胞においてRANKLのデコイ受容体であるオステオプロテゲリンの発現に影響を与えずにRNAKLを誘導すること、(3)オプチニューリンをノックダウンした滑膜線維芽細胞と共培養した単球が破骨細胞に分化すること、(4)オプチニューリンをノックダウンした滑膜線維芽細胞ではNF-κBシグナル伝達経路の活性化が起こること、(5)オプチニューリンをノックダウンした滑膜線維芽細胞において軟骨破壊や骨修復にかかわる分子のdysregulationが起こることを報告した。さらに、オプチニューリンが翻訳後修飾によってもその機能が調整されるという過去の報告を踏まえ、滑膜線維芽細胞におけるオプチニューリンのリン酸化を解析した。TNFおよびIFN-γを用いて滑膜線維芽細胞を刺激したところ、オプチニューリンのリン酸化が有意に亢進していた。これらの結果より、サイトカインとオプチニューリンの発現およびその翻訳語修飾との関連が明らかとなり、また機能の面でも、オプチニューリンが破骨細胞分化、炎症、軟骨破壊、骨修復にかかわることが示唆された。これらの結果を基盤とし、オプチニューリンが新たな関節リウマチの治療標的となるかどうか今後さらに検討を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画のおよそ35%が令和2年度に終了した。

今後の研究の推進方策

研究はおおむね順調に進展しており、令和3年度も当初の計画通り進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Protective Role of Optineurin Against Joint Destruction in Rheumatoid Arthritis Synovial Fibroblasts2020

    • 著者名/発表者名
      Lee Wen Shi、Kato Masaru、Sugawara Eri、Kono Michihiro、Kudo Yuki、Kono Michihito、Fujieda Yuichiro、Bohgaki Toshiyuki、Amengual Olga、Oku Kenji、Yasuda Shinsuke、Onodera Tomohiro、Iwasaki Norimasa、Atsumi Tatsuya
    • 雑誌名

      Arthritis & Rheumatology

      巻: 72 ページ: 1493~1504

    • DOI

      10.1002/art.41290

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi