研究課題/領域番号 |
20K08795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター (2022) 筑波大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
高橋 広行 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 膠原病科 医師 (10770745)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | シェーグレン症候群 / NR4A2 |
研究成果の概要 |
シェーグレン症候群(SS)様唾液腺炎をきたすRORγt-Tgマウスに、NR4A2アゴニストであるヒドロキシクロロキン(HCQ)、アモジアキンを腹腔内投与したが、制御性T細胞の誘導、唾液腺炎への治療効果は得られなかった。また、HCQが新規導入された維持治療中の全身性エリテマトーデス患者(n=45)を対象とし、多変量ロジスティック回帰分析によりHCQ有効性予測因子を検討したところ、HCQ導入時のCRP(OR 15.49)、抗SS-A抗体(OR 0.07)などが有意に抽出された。以上より、HCQ有効性は抗SS-A抗体存在下に獲得しにくく、SSの主たる治療戦略として位置付けることは難しいと考えられた。
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自由記述の分野 |
リウマチ・膠原病内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シェーグレン症候群(SS)の病因は未だ明らかになっておらず、根本治療が存在しない。本研究代表者は、先行研究においてSSの病態におけるNR4A2の関与を初めて報告し、新たな観点でSSの病態を明らかにしてきた。本研究では、疾患モデルとしてT細胞特異的RORγtトランスジェニックマウスを用い、NR4A2を標的としたSSの新規治療戦略としての可能性を検討したが、結果的にそれに結びつく知見は得られなかった。その理由としてRORγt強制発現による非生理的なモデルであることなどが考えられた。NR4A2を介した自己反応性T細胞の制御に基づく治療戦略の構築を目指し、他の疾患モデルでのさらなる検証が必要と考える。
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