研究課題/領域番号 |
20K08833
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
松村 隆之 国立感染症研究所, 治療薬・ワクチン開発研究センター, 室長 (50434379)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 免疫学 / 細菌感染症 |
研究実績の概要 |
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、一旦発病すると急速に進行し,ショック症状、多臓器不全などを伴う致死率の高い重篤な感染症である。これまで劇症型A群レンサ球菌感染マウスモデルにおいて好中球減少を代償すると考えられたインターフェロンγ産生未熟骨髄系細胞(γIMCs)による宿主防御機構の詳細は不明であったが、γIMCsによる宿主防御免疫の誘導にはToll様受容体(TLR)2およびC型レクチン受容体Mincleによる菌体成分のシークエンシャル・センシングが重要であることを見出してきた。本研究ではさらに、γIMCsの一部が高発現するM2マーカー分子Ym1およびMincle依存的に産生する抗炎症性サイトカインであるイン ターロイキン10に着目し、各種遺伝子改変マウスを用いて、劇症型感染の防御過程 (炎症、収束、修復) において、γIMCsが炎症性細胞 (Ym1- γIMCs) から抗炎症性細胞 (Ym1+ γIMCs) へ分化、あるいは両者が別個に誘導され、バランスのとれた宿主防御反応に貢献している可能性について検討することを目的とし、解析を進めてきた。インターロイキン10を産生する細胞をフローサイトメトリー解析により同定したところ、γIMCs以上に産生する細胞を同定した。本インターロイキン10産生細胞を欠如させた劇症型感染マウスは、IL-10を欠如させた劇症型感染マウスと同様にコントロールマウスと比べて早期に死亡することから、本インターロイキン10産生細胞が産生するIL-10が劇症型感染の防御過程において重要な役割を担っている可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画にしたがっておおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画を特に変更することなく進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末納品等にかかる支払いが令和4年4月1日以降となったため、当該支出分については次年度の実支出額に計上予定。
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