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2022 年度 研究成果報告書

P2受容体を標的としたメモリーCTL誘導ワクチンシステムの開発

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08850
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54030:感染症内科学関連
研究機関近畿大学

研究代表者

松尾 一彦  近畿大学, 薬学部, 准教授 (70615921)

研究分担者 中山 隆志  近畿大学, 薬学部, 教授 (60319663)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードワクチンアジュバント / CTL / Th17
研究成果の概要

本研究において、CD70陽性樹状細胞が鼻腔内粘膜固有層に存在し、P2X1,2,4受容体を発現することを明らかにした。また、CD70陽性樹状細胞はαβ-ATPの刺激によりTh17細胞分化を促進した。さらに、モデル抗原OVAとともにαβ-ATPを経鼻投与したマウスにおいて、エフェクターフェーズだけでなく、メモリーフェーズにおいてCTLの誘導および抗腫瘍効果が認められ、P2受容体阻害剤であるsuraminの前投与により、上記の免疫応答は抑制された。これらの結果は、αβ-ATPはTh17細胞誘導を介してエフェクターおよびメモリーCTLを誘導できる粘膜免疫アジュバントとして有用であることを示唆している。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来のCTL誘導アジュバントの研究は、DCの活性化およびTh1細胞の誘導促進を介してCTLを誘導するアプローチである。一方、本研究のαβーATPはTh1細胞ではなくTh17細胞を介してCTLを誘導しうる新たなメカニズムによりCTLを誘導できるアジュバントであると言える。
現在メモリーCTLを効率よく誘導できる実用的なアジュバントの報告は皆無である。本研究では、エフェクターだけでなくメモリーCTLを誘導できることを明らかにした。このことから、本アプローチを応用することで、長期的な免疫応答により生涯感染症の予防やがんの治療/予防を達成できるワクチンシステムの開発に大きく貢献できると考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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