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2020 年度 実施状況報告書

新たなゲノム創薬手法により同定されたKIF11阻害薬の耐糖能改善機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K08864
研究機関琉球大学

研究代表者

今村 美菜子  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00596124)

研究分担者 前田 士郎  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50314159)
松波 雅俊  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60632635)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード2型糖尿病
研究実績の概要

6週齢のC57BL6マウスを5群に分割し(N=4ずつ)①通常食(NC)飼育、vehicle週1回投与、②NC飼育 KIF11阻害薬(SB-743921 5mg/bw(SB-5)) 週1回投与、③高脂肪高ショ糖食(HFHSD)vehicle週1回投与、④HFHSD飼育 SB-743921 2.5mg/bw(SB-2.5)週1回投与、⑤HFHSD飼育 SB-743921 5mg/bw (SB-5)週1回投与を12週間継続した。期間中、経時的な体重測定と血糖測定を行い、HFHSD飼育下でのSB-743921 5mg/bw投与の忍容性を確認した。KIF11阻害薬の耐糖能への影響を検討するためグルコース負荷試験(IPGTT)を行った。通常食飼育下では治療群(SB-5)とコントロール群の間に耐糖能の差は観察されなかった(IPGTT-曲線下面積(AUC): 0-120 分、SB-5 vs コントロール=28267±3266, 21906±1972, p >0.05,)
HFHSD飼育下でのSB-743921治療群2.5、5mg/bw(SB-2.5, SB-5)にIPGTTを行い、コントロールと比較したが耐糖能の差は観察されなかった。(IPGTT-AUC:0-120 分、SB-2.5 SB-5 vs コントロール=50213±10140, 49305±11703 vs 45201±14908, p>0.05)
今後はインスリン負荷試験でインスリン感受性の検討を行い観察は終了し、KIF11阻害薬が組織での遺伝子発現や血液生化学プロファイルに及ぼす影響を検討する予定である。
また、今後は新たなマウス群を用いて、3か月間高脂肪高ショ糖食を投与し肥満を誘導したC57BL6マウスにKIF11阻害薬を投与することで、KIF11阻害薬の耐糖能改善効果を検証する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は① KIF11阻害薬の肥満および耐糖能障害に対する予防効果の検証および
② KIF11阻害薬の肥満および耐糖能障害に対する治療効果の検証の検証のためにそれぞれ独立したマウス群を用いて予備実験を行う予定であったが、COVID-19の影響で動物実験の開始が遅れたことより、①は予定通りに行えたが、②に着手できていない。よって、当初よりやや遅れて実験が進行していると評価した。

今後の研究の推進方策

今後は、3か月間高脂肪高ショ糖食を投与し肥満を誘導したマウスに対しKIF11阻害薬を投与することで、KIF11阻害薬の耐糖能改善効果を検討する予定である。また、沖縄バイオインフォメーションバンク(OBi) に登録されている住民健診受診者(約6000名)のゲノムデータおよび臨床検査データを活用し、ヒトKIF11遺伝子領域内の一塩基多型(SNPs)の遺伝型と代謝関連形質(BMI・腹囲・空腹時血糖値・脂質・肝機能・血圧等)との相関を解析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)COVID-19の影響で動物実験開始が当初の予定よりも遅れたため、マウス購入および飼育費用、試薬購入などの物品費の一部を次年度に繰り越すこととなった。
(使用計画)
次年度は次年度予定使用額と合わせ、当該年度および次年度の研究計画遂行のために使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ヒトゲノム解析研究による2 型糖尿病および糖尿病合併症の病因解明と新規治療法探索2020

    • 著者名/発表者名
      今村 美菜子
    • 学会等名
      第63回 日本糖尿病学会年次学術集会
  • [学会発表] 2型糖尿病のゲノム研究の現状とその臨床応用2020

    • 著者名/発表者名
      今村 美菜子
    • 学会等名
      第58回 日本糖尿病学会 九州地方会

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公開日: 2021-12-27  

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