研究課題
研究は、Kir6.2が末梢神経系でどのような生理学的役割を担っているかを解明することを通じて、KATPチャネルが糖尿病性多発神経障害の病態に重要な役割を果たしているかを検証する。研究の主たる実験内容である末梢神経系特異的Kir6.2欠損(pKir6.2KO)マウスの作成は順調に推移しており、一定数のマウスの表現型が解析できている。pKir6.2KOマウスは全身Kir6.2KOマウスに認めた易痙攣性および耐糖能異常を認めないことを確認した。現時点では、36週齢までの神経伝導速度、知覚機能検査などを実施し、末梢神経機能の明らかな低下を一部に認めている。病理学的評価は実施中であるが、腓腹神経における有髄神経線維数は36週齢時点では有意な変化を認めないことを確認した。また、もう一つの実験として、DPNの病態形成にKATPC作動薬が影響を与えるかを糖尿病モデルマウスにおいて実施した。現時点では、末梢神経機能の明らかな異常は認められない。
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