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2022 年度 実施状況報告書

骨伸長の内分泌調節機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K08877
研究機関独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター)

研究代表者

八十田 明宏  独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), その他部局等, 臨床研究センター長 (50378642)

研究分担者 植田 洋平  京都大学, 医学研究科, 助教 (30848213)
島津 章  独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 客員研究部長 (90196494)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード骨成長 / 成長板軟骨 / 成長ホルモン / C型ナトリウム利尿ホルモン
研究実績の概要

哺乳類の体型や大きさを規定するのは骨格であり、骨系統疾患は骨格を形成する主要な組織である骨組織の成長・発達・分化の障害によりその形成・維持に異常をきたす疾患の総称である。骨伸長障害に対してこれまで有効な内科的治療は存在しなかったが、近年骨系統疾患の代表的な疾患であり、骨伸長障害を主徴とする軟骨無形成症(achondroplasia)に対して申請者が発見したC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)/ナトリウム利尿ペプチド受容体-B(NPR-B)経路の強力な骨伸長促進作用を利用した薬物治療の開発が急速に進み、昨年我が国でもCNPのアナログであるvosoritideが上市された。一方で、成長ホルモン(GH)-インスリン様成長因子-I(IGF-I)経路は以前から知られている有力な成長促進系であり、本研究では、各種細胞株や実験動物(特にCNPあるいはGHの欠損ラット)を用いて両経路の成長板局所における相互作用を解明することを目的とする。すなわち、成長板局所、あるいは骨成長の中枢である下垂体における両経路の相互作用を解析して両経路の全身における相互作用の全体像を明らかにし、さらに臨床における同時賦活化も含めた最良の骨伸長促進効果獲得の基底構築も目指す。
成長板局所におけるCNP-NPR-B系とGH-IGF-I系の相互作用解明のためのin vitroにおける検討として、マウス胎仔脛骨の器官培養によるCNPおよびIGF-Iの共投与による効果の解析では、CNPおよびIGF-Iの共投与により培養体脛骨の相加的な伸長促進作用が確認された。In vivoにおける検討としては研究分担者の植田がモデル動物としてのGH欠損ラットおよびCNPノックアウトラットの交配実験を開始して、現在その表現系についての解析を進めており、両系統の2重欠損により形態の異なる複合型の骨伸長障害が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年に引き続き病院でのマネージメント業務が多くなり、進捗がやや遅れている。in vivo研究については、交配実験の結果が徐々に出来していて、研究分担者の植田にも協力を仰ぎ遂行を予定している。

今後の研究の推進方策

昨年度に引き続き、in vivo研究については、CNP-NPR-B系とGHIGF-I系の相互作用を解明する手段として、GH欠損ラットとCNPノックアウトラットとの交配実験へ実施し、解析を進める計画である。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の影響を受け、研究者の当該研究へのエフォートが減少し、研究活動に支障を来たしたため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Physiological and Pathophysiological Effects of C-Type Natriuretic Peptide on the Heart2023

    • 著者名/発表者名
      Yasoda Akihiro
    • 雑誌名

      Biology

      巻: 11 ページ: 911~911

    • DOI

      10.3390/biology11060911

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] CNPの骨伸長促進作用のメカニズムと軟骨無形成症への臨床応用2022

    • 著者名/発表者名
      八十田 明宏
    • 学会等名
      ボックスゾゴ西日本 新発売記念講演会
  • [学会発表] CNPの骨伸長促進作用のメカニズムと軟骨無形成症への臨床応用2022

    • 著者名/発表者名
      八十田 明宏
    • 学会等名
      第55回 日本小児内分泌学会 学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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