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2022 年度 実績報告書

臓器移植における免疫学的ハイレスポンダーと拒絶反応との関連性

研究課題

研究課題/領域番号 20K08949
研究機関秋田大学

研究代表者

齋藤 満  秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (80400505)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード移植免疫 / CREG / 抗HLA抗体
研究実績の概要

腎移植において、ドナー非特異的ではあるものの、抗HLA抗体(non-DSA)を多数・高力価で保有している症例が存在する。特に交差反応グループ(Cross REactive Group, CREG)の抗原に対する抗体を有する症例では脱感作が必要なのか否かは議論の分かれる所である。そこで、マウスモデルでの基礎実験を行うこととした。
同じアロ抗原(H2-Kb)を有するWild type (BL/6)マウス同士の皮膚移植では拒絶反応が起こらず生着が得られ、別のアロ抗原を有するマウス間での皮膚移植(白マウス:Balb/c (H2-Kd) ⇒ Wild type:BL/6 (H2-Kb))で拒絶反応が見られ、一度感作を受けた(白マウスの皮膚を移植された)Wild typeマウスに再度白マウスの皮膚を移植すると、1回目の皮膚移植の時よりも拒絶反応が早く出現することが確認できた。
次に、本実験系における感作法について、できるだけpureなHLA抗原のみで感作した方が他の抗原の影響を受けにくいため、商業的にHLA抗原を精製している企業から購入できる見込みとなった。また、当初の実験計画の通り、ヒトPBMC(リンパ球)での感作実験も同時進行で行っている。HLA情報が判明している本実験の担当グループメンバーによるボランティアの採血を行いPBMCを輸注する予定である。
一方で、当方の臨床データで輸血による感作でのリスクについても検討した。生体腎移植症例163例の検討では102例(62.6%)で輸血されていた。背景因子の比較では輸血施行群で非施行群と比較して有意に女性が多く、免疫学的リスクが高く、先行的腎移植が多く、腎移植前日のHb値が低値であった。輸血群でde novo DSA産生が多い傾向にあり、移植腎生着率も低い傾向にあった。術前治療で適切にHb値を上昇させておくべきと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 腎移植前の貧血管理の意義2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤 満
    • 雑誌名

      秋田腎不全研究会誌

      巻: 24 ページ: 71-77

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 腎移植手術前の貧血管理の重要性2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤 満
    • 学会等名
      第56回日本移植学会総会
  • [学会発表] 腎移植前の貧血管理の意義2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤 満
    • 学会等名
      第24回秋田腎不全研究会

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公開日: 2023-12-25  

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