研究課題/領域番号 |
20K08950
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
井口 研子 (間中研子) 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50575644)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 甲状腺未分化癌 / シングルセル遺伝子解析 / 可溶型CD155 |
研究実績の概要 |
甲状腺未分化癌は希少であるが極めて予後不良で治療困難な癌であり、新規治療の登場が期待され、他の癌種同様に免疫チェックポイント阻害療法が注目されている。本研究では甲状腺未分化癌のシングルセル網羅的遺伝子解析を行い、癌微小環境を構築する細胞群の特徴を解析することにより新規癌免疫療法の標的を探索するとともに、シングルセル遺伝子解析を生かして甲状腺癌の未分化転化に関与する遺伝子の探索を行うことを目的としている。 解析はシングルセルRNAシークエンス法にて行う計画であり、シングルセル化した生細胞を材料とする必要がある。これまでに甲状腺癌でのシングルセルRNAシークエンスの報告がされていないため、本年度は新鮮甲状腺癌組織からのシングルセル化と保存の条件検討を行い、甲状腺未分化癌、低分化癌、分化癌の検体収集を開始した。 さらに我々はこれまでの研究で可溶型CD155が新規免疫チェックポイント分子として治療標的となる知見を得ており、治療モデル樹立のため可溶型CD155強制発現マウスの発癌モデルを樹立中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新鮮甲状腺癌組織からのシングルセル化と保存の条件検討が完了し、甲状腺未分化癌、低分化癌、分化癌の検体収集は目標症例数に向けて順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
甲状腺癌各組織型の検体収集を続行し、シングルセルRNAシークエンスはある程度まとめて解析を行う。 可溶型CD155を標的とした治療モデル樹立に向けて実験を継続する。
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