研究課題/領域番号 |
20K08973
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
古川 孝広 公益財団法人がん研究会, 有明病院 がん早期臨床開発部, 部長 (70444916)
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研究分担者 |
向原 徹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (80435718)
内藤 陽一 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (90590373)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 乳がん / 脳転移 / HER2 / HER3 / TROP2 |
研究実績の概要 |
背景:乳癌は10-16%の患者に脳転移を発症する。本研究の目的は、原発と脳転移におけるHER2、HER3、TROP2、B7-H3の発現レベルを明らかにし、脳転移に対する標的探索を目的とした。 方法:本研究は国立がん研究センターで2000年1月から2017年12月の間に乳癌の脳転移と診断され、脳転移手術例(n=44)を対象とした。脳転移におけるHER3、TROP2、B7-H3の免疫組織化学染色を行った。膜状染色強度のIHC 2+/3+を陽性とし、Hスコアで定量化した。 結果:乳癌サブタイプはTNBC/HR+HER2-/HR+HER2+/HR-HER2+で8/18/14/4例含まれた。原発/脳転移の陽性率は、HER3(26[59%]/40[91%])、TROP2(31[70%]/38[86%] )、B7-H3 (13[30%]/12[27%])であった。脳転移HER3がHスコアで有意に高値(135±60 vs. 79±63;p=0.00012)であった。サブタイプ毎の脳転移の陽性率は,HER3 (6[75%]/16[89%]/14[100%]/4[100%])、TROP2 (8[100%]/12[67%]/14[100%]/3[75%])、B7-H3 (1[13%]/ 4[22%]/ 4[29%]/3[75%])であった。 結論:脳転移のHER3・TROP2は高発現であり、HER3は原発より高発現に変化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究結果は全て揃い、ESMO、JSMOの学会で発表しております。 現在論文執筆中であり、本年度中のアクセプトを目指しております。
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今後の研究の推進方策 |
乳がん、脳転移の腫瘍周囲環境の免疫細胞の多重染色により、TILsやそのサブセットの予後への影響について評価する。 また、脳転移に発言しやすいマーカーのダイナミクスのデータより、転移性乳がんを対象とした抗体結合役を用いた医師主導試験を企画中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
追加免疫染色実施のための費用、並びに学会発表の旅費や論文執筆にかかる校正費用に充当する。
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